YouTube CEO スーザン ウォジスキよりクリエイターの皆様へ
あっという間に 2018 年後半ですが、YouTube には毎月 19 億人のログイン ユーザーがアクセスしており、YouTube のコミュニティは拡大し続けています。より多くのクリエイターが YouTube でビジネスを構築し、スマートフォンとインターネット接続だけで世界とつながることに可能性を見出しています。ファンが動画を楽しむ方法としてはモバイルが最も一般的ですが、お気に入りのクリエイターによるコンテンツの視聴にテレビを使うユーザーの数も増加しています。TV を使った YouTube の 1 日 あたりの平均視聴時間は 1.8 億時間を超えました。
未来は可能性に満ちていますが、決して課題がないわけではありません。YouTube をより良いプラットフォームとするための方法のひとつとして、まずは行動を起こし、そこから見える修正点を修復していくことの繰り返しが挙げられますが、そうした試みによる突然の変更に適応することが簡単ではないことを私たちは理解しています。クリエイターへの影響を最小限に抑えるため、YouTube ではそうしたテストを実施する前にできる限り周知を行い、寄せられたフィードバックをもとに長期的に機能の向上を図っていきます。
今回は今年 2 月に発表した内容の更新情報も含めて、以下 5 点の重要な情報をお知らせします。
1. 透明性とコミュニケーション
引き続きクリエイターとの対話を増やすことに注力していきます。2018 年、YouTube はソーシャルメディア活用を積極的に増やしています。公式 Twitter (@TeamYouTube、@YTCreators、@YouTube) 上での質問回答数は 2017 年度比 6 倍に増加しており、ここ数ヶ月間のリーチは 30% 拡大しています。さらに、 YouTube Studio (旧 Creator Studio) に関連情報を提供する新機能が追加され、2 月から一部のクリエイターを対象にテストが行われていた新しいダッシュボードは、先日よりすべてのクリエイターに向けて公開されています。新しいダッシュボードは 22 の言語に対応しており、プラットフォームのアップデート、ニュース、自身の動画のパフォーマンス情報などに簡単にアクセスできます。
昨年、クリエイターとのコミュニケーションを増やすためにチャンネルを開設したことで、私自身が動画を通じてメッセージを伝える上での課題や可能性も見えてきました。このブログ記事と併せて今年の 5 つの優先事項に関する動画を新たに追加しているので、是非そちらもご覧ください。さらに、YouTube 社員が開設した非公式チャンネル Creator Insider が最新情報を毎週更新し、通知などに関する疑問への回答や一部の新機能発表の舞台裏なども公開しています。加えて、先日より Creator Academy と YouTube Creators チャンネルが統合され、 YouTube Creators として生まれ変わりました。
2. クリエイターの成功をサポート
今年の VidCon では、コミュニティの成長と強化、および広告以外での収益獲得に向けて開発された画期的な新製品を紹介しました。
• チャンネル メンバーシップ – 月額 490 円 でオリジナルバッジ、新しい絵文字、[コミュニティ] タブのメンバー専用の投稿、クリエイターによるユニークなメンバー特典 (独占ライブストリーム、特別動画、シャウトアウト) などにアクセスすることができます。一部のクリエイターと共同で開発されたこのサービスは、まず登録者 10 万人以上の対象チャンネルに向けて提供されます。なお、対象となるクリエイターは今後拡大する予定です。
3. 視聴者と交流するより多くの方法を提供
YouTube プラットフォームの最大の強みとして、クリエイターやアーティストとそのファン、そしてファン同士のコミュニケーションを挙げることができます。YouTube での交流を可能にするさまざまな方法を構築することに注力することは、多くの成果につながっています。高評価・コメント・チャットなどといった全体的なやりとりは、前年比で 60 %以上増加しました。
[コミュニティー] タブ は、視聴者と楽しく交流できる新機能です。動画以外にも GIF、画像、アンケート、テキストなどを通じてファンとのより深いつながりを構築することができます。毎日 6,000 万人を超えるユーザーが [コミュニティ] タブの投稿をクリックしたり返信したりしています。
ライブ配信は引き続きクリエイターの成長分野となっており、ライブ配信の視聴時間は 3 年間で 10 倍に増加しました。VidCon では Premieres が発表され、Super Chat やスケジュールなどといった人気のライブ配信ツールを利用して、クリエイターが事前に録画した動画を YouTube でライブ配信できるようになりました。
さらに、編集作業なしで動画を簡単に投稿できる [ストーリー] でファンと交流するクリエイターも増加しています。今後数か月の間に [ストーリー] には大きなアップデートが予定されており、年末には 1 万人以上のチャンネル登録者を持つクリエイターすべてがこの機能を利用できるようになります。
4. ポリシーの強化と適用
今年前半に [YouTube コミュニティ ガイドラインの適用について] と題した透明性レポートの初版が公開されました。このレポートの内容については新しいデータを踏まえた更新が予定されており、その第 1 弾として 6 月に最新版がリリースされました。レポートの内容は こちら からご覧ください。
また、Content ID のマッチング機能を使用した新しい 著作権一致ツール を発表しました。コンテンツ作成者に対して他のチャンネルにアップロードされるコンテンツのコピーを見つけやすくするこの機能は、マルチ チャンネル ネットワーク (MCN) に参加していないクリエイターを含むすべてのクリエイターに提供されます。昨年 1 年間を通じて数千人のクリエイターがテストすることで、特定のニーズに対応するよう調整されたこの機能は、YouTube が提供する幅広い 著作権管理ツール を強化します。
5. 学習と教育
教育分野は YouTube が最も役立つ領域のひとつです。学習関連コンテンツは毎日 10 億回以上視聴されており、新しいスキルを身につけたり、興味のある分野をさらに追究したりするのに役立っています。YouTube では、新しい取り組みとして YouTube Learning を発表し、教育に重点を置いたクリエイターのコンテンツ、専門家組織、そして学習者を支援すべく、助成金やプロモーションを提供しています。さらに、こうしたコンテンツチームの取り組みに加え、教育分野に特化した技術者チームを新しく作って、YouTubeでの学びに役立つ機能の開発に力を入れていきます。私たちは、世界中で YouTube プラットフォームを学習に活用する数多くの YouTube ユーザーに向けて自らの知識を共有する人々を支援していきたいと考えています。
今後の展開
生活の中でデバイスの重要性が増え続けるなか、私たちは「digital wellbeing(デジタル上でも精神的、身体的に健康で豊かでいよう、という考え方)」を支えていきたいと考えています。保護者が子供たちのアプリ利用時間を管理できるよう、 YouTube Kids アプリ にはリリース当初からタイマー機能が組み込まれています。その後、私たちはタイマー機能が大人に対しても有効であると考えるようになりました。、ユーザーに対して動画の視聴中に適切な休憩を促せるよう、YouTube アプリ全体にこの機能を展開しました。加えて、YouTube からの通知を毎回都度表示する代わりに 1 日 1 回まとめて表示できる機能も追加され、特定の決まった時間帯に通知を受け取るよう設定が可能になりました。
2018 年の下半期も、クリエイターの皆様と力を合わせてコミュニティを作り、動画を通じて交流することを楽しみにしています。YouTube クリエイターは次世代のメディア企業そのものであり、YouTube はクリエイターの皆様が日々生み出す素晴らしい活動に敬意を表します。
Please view the original post at http://youtube-jp.googleblog.com/2018/08/youtube-ceo.html